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健康の指標となる「ナトカリ比」とは?

ナトカリ比

塩分(ナトリウム)と野菜(カリウム)の摂取比率を抑えて、心血管疾患のリスクを下げる

「食事で摂取するナトリウム(塩分)と、野菜や果物などに含まれるカリウムの比率が高いほど、がんや循環器疾患(心疾患、脳血管疾患)による死亡の全てリスクが高い」
という研究論文(※)を紹介いたします。
(※)出典: 多目的コホート研究(JPHC Study) 国立がん研究センター がん対策研究所 予防関連プロジェクト

研究の内容は
1995年から1998年にかけて、日本の11の都道府県の保健所管内に在住していた、がん、循環器疾患、糖尿病の既往のない、45~75歳の男女8万3,048人を対象に食事頻度アンケート調査を実施し、ナトリウムとカリウムの摂取量を推定。ナトカリ比により男女別にそれぞれ5群に分け、ナトカリ比と健康リスクを比較したものです。

発表された研究結果は
ナトカリ比率が高いほど、男性ではがん、循環器疾患(心疾患、脳血管疾患)などによる死亡の全てのリスクが高いことが示されました。また、ナトカリ比がもっとも高い群では、もっとも低い群に比べて、各死亡リスクは20~30%%上昇しました。
女性では、ナトカリ比が高いほど、脳血管疾患死亡リスクが高い傾向が示されました。

研究発表者の意見
「ナトリウムの摂取量だけを見るよりも、ナトカリ比をみることで、より多くの死因でリスクの上昇がみられたことにより、ナトリウムを減らし、且つカリウムを増やすことが必要であることが明らかになった。一方で、今回の研究では、調査票からの推定値でナトカリ比が完全であるというわけでないという問題点の解決が必要である」と述べています。


水谷俊江
/管理栄養士 2級ファイナンシャル・プランニング技能士

UPDATE : 2025.05.19

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