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そもそも、糖質の必要量は

04. 糖質制限に注目 そもそも、糖質の必要量は

エネルギーの過半を糖質からとることになってる?

糖質制限や糖質コントロールを考える前に、そもそも糖質(※)がどれくらい必要か?を考える必要があります。エネルギーや各栄養素を、どのくらいとるべきかという基準を示す、厚生労働省の「日本人の食事摂取基準」(2015年版)を見ると――。1日にどのくらいの糖質を含む炭水化物をとるべきかについては、十分な根拠があるわけではないようです。

エネルギーになる三大栄養素 タンパク質・脂質・糖質

エネルギーになる3大栄養素はたんぱく質、脂質、糖質を含む炭水化物ですが、「たんぱく質はこのくらいとったほうがいい」「脂質はこのくらいの範囲内にしておいたほうがいい」という量が、科学的根拠に基づいて示されています。この二つから得られるエネルギー量と、1日に必要な総エネルギー量のギャップを糖質のエネルギーで埋める、そんな考え方で糖質を含む炭水化物の必要量は決められました。結果、「総エネルギー量の5~7割を糖質を含む炭水化物からとる」という基準が示されています。

必要最低量は100g?

例えば30~40代女性でデスクワーク中心の人は、1日に1750kcal程度のエネルギーが必要とされます。6割を糖質を含む炭水化物からとるとしたら、1750kcal×0.6=1050kcal分です。主なエネルギー源となる糖質を含む炭水化物(食物繊維を除く)1gは4kcal相当のエネルギーに変わるので、1050kcal÷4kcal=263、1日に260gくらい、糖質を含む炭水化物が必要ということに。ちなみに、白米ご飯1膳(150g)に含まれる糖質は約55gです。

でもこの糖質量、総エネルギー量の確保のために必要とされる量であり、どうしても“糖質で”とらなくてはならない量というわけではありません。通常はぶどう糖しかエネルギーとして利用していない脳、神経組織、赤血球、腎尿細管、精巣、酸素不足の骨格筋などのために必要な量として、日本人の食事摂取基準では、1日の必要最低量はおよそ100gと推定しています。

とはいえ、筋肉から放出された乳酸やアミノ酸、脂肪組織から放出されたグリセロールを材料に、肝臓でぶどう糖を作り出すこともできるので、100gというのも「どうしても必要な量」というわけではないようです。

※厚生労働省の「日本人の食事摂取基準」(2015年版)では、「糖質」ではなく「炭水化物」の必要量と表現されていますが、必要なエネルギー量の解説においては、消化性炭水化物(いわゆる糖質)の必要量として話を進めているので、本稿では日本人の食事摂取基準における「炭水化物」を「糖質」と読み替えて表現しています。

 

糖質でとるべき量 260g/日

※30~40代女性、デスクワーク中心の場合について、厚生労働省の「日本人の食事摂取基準」(2015年版)をもとに計算

 

体がどうしても必要とする糖質の量=推定100g/日

※厚生労働省の「日本人の食事摂取基準」(2015年版)より

UPDATE : 2015.09.18

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